小説

魔法少女と使い魔2

  潮風が爽やかなその街は賑やかで、多くの人と物が行き交う交易の街だった。 港に下ろされる多くの積み荷が運び込まれて市場に運び込まれていき、そのままあちこちの店で売られていく。 活気に満ちているその街の、少しばかり静かな裏通りに入った男は、…

魔法少女と使い魔1

 潮騒の音が聞こえる丘の上、ぽつんと一軒だけの小屋の前で、二人はさて?と考えた。「どうやって警戒させないで会話をするかですね」 人のように見えるが、喋っている男の口から覗く歯は尖って鋭く、人間の物には見えない。「難しいこと考えなくて良いんじ…

魔女は花開き 4-1

コツコツ、と部屋の中をイライラ行き来し、クルーウェルは言葉を選びながら言葉を続けた。「今回の件はひとまずかなり遠いがオレにも思うところがあったからまあ、誤魔化したがな」「ありがとーイシダイ先生ー」「大変助かりました」「誰が喋って良いと言った…

猫少女とつまらない世界の少年

  子どものうちはまだ良かった。自分のしたいことをして、怒られたら……兄弟と一緒に頭を下げて、また忘れてちょっと冒険をして。やりたいことをやって、やりたくないことはしない。当たり前のことだ。 なのに大人になるとどうやらやってはいけない、した…

僕と上司と拾い猫

人生に楽しい事は自分の目に見える範囲、手の届く物だけであればいい。ジェイド・リーチにとって、例えばそれは他人との付き合いや、仕事で認められる……という事には興味などは無かった。それこそお金というのものは程々あれば良く、しゃかりきになってまで…